油断しました。
乾燥で指先がパリッと!ぎゃー
そんなふうに
日中はポカポカと暖かいようでも、
皮膚の乾きと地面に広がる色とりどりの落ち葉の茂りに
秋の香を感じますなあ〜
くわばら
くわばら
クワバタオハラ
神経が集まっている箇所は、
小さなダメージを受けただけでもけっこう痛いですよね。
人類史上で最もポピュラーな"先端系うっかり事故"といえば
足の小指をぶつけた際の悔しさと激痛のあれです。
老若男女・万国共通、
あまりにも耐え難い苦しみでありますが、
スリッパを履くことで幾分回避できるのが特徴です。

我が家のレモンは、無農薬!
ゆえに管理は大変です。
虫たちがやってくるのです。
これまで
カマキリ、カメムシ、てんとう虫、
その他いろいろ着地している様子を目撃からの見て見ぬふりでした。
肥料をあげた直後からしばらくは
ハエもわきます。

そんなある日のこと
よく遊びにくるなぁ
と思っていたキアゲハが、
我が家のレモンの葉に
卵を産みつけまくりまくっていることに
気がつきました。

かなり頻繁にやってきているのか?
我が家には敵がいないことを
確信しているかのような
迷いのない身のこなし。

レモンの木だけにとどまらず、
土のところにも産卵!

茎にも産みつけて、
用意周到です。

小さくてまんまるの
黄色い卵!
ここからどんどん幼虫が産まれることを思うとすごく怖い。
しかし
一生懸命に産みつけていたキアゲハを思うと、摘出できず・・・・

そうこうしている間に
ベイビー誕生。
ハッピーバースデー!
何やらもぞもぞしています。
小さくて健気な生き様が、
か、か、か、か、
かわいい・・
かも・・!

すくすくと成長。
なんだかずんぐりとしていて、
愛犬(黒柴犬)に似ている。
見慣れると
なかなか可愛い感じがしてくる。
(しかし触れることはできず)

ものすごい速さで育っていく
キアゲハの赤ちゃんたち
だんだん緑色になってきたボディ

そしてついに
キャタピー的に!
目のように見える部分は、
目ではないフェイクらしい。
ふむふむ

&このあたりから、
葉を食べる量が半端なくなる!
洗濯物を干していると、
バリバリと食べている音が聞こえてきて、
それがなんだか可愛い。
体の大きさからは考えられない量の葉を消費します。
レモンの葉が育ちすぎていたので、ちょうどいい生態系。
大量の排泄物のお掃除も
こまめに行う必要があります。

食い散らかされた葉

バリバリと音を立てて食べる!

食い散らかしたメンバー

実には一切手をつけません。

キアゲハママは
夏の終わりまで定期的に産卵に訪れました。
つまり
時間差で次々と誕生!

モリモリ食べて
大きくなって
やがてその時がきます。

蛹になる準備として、
体内に溜まった排泄物を出し切ります。
これをガットパージといいます。
その後、
安全な場所を探してワンダリングと呼ばれる徘徊行動に移り、
いいところを見つけると、いよいよです。

命懸けで蛹になる幼虫たち、
成功を祈りつつ見守ります。
準備の状態からしばらくほぼ動かない中で、すこーしずつの変化。

蛹になれず力尽きる子も多いそうな。
がんばれ!
がんばれ!
おさらい

こんな感じだった子が、
蛹準備開始の翌日に見ると・・

無事、
蛹になれていた!
静かな感動に包まれる朝。
安堵と喜びで、叫びたいほどの幸福感でございました。
この子はここから更に茶色く擬態していきました。
我が家で冬越しするようで、
今も眠っております。
蛹になる場所を探し歩く=ワンダリングでは、
かなりの距離を移動します。
蛹の姿を見つけられていない子もたくさんいて、
そもそも成功したかどうかもわかりませんし、
マンションで隣近所のお家にお邪魔しているかもしれません。
所在が分かった子はわずか4体。

柱のところで冬越しの蛹になった子

マンションの外壁で冬越しの蛹になった子
見事な擬態ですなあ。
蛹になれた子たちは
みんな元気にキアゲハの成虫になれますように。

見慣れてくると可愛い、
キアゲハの子供たち
小さな小さな命の物語をお届けしました。
苦手な方は、ページを閉じてくださいませ。←遅
弱肉強食、新陳代謝。
生態系からの学びは自分自身の人生にも深くつながり、
思想と化します。
フォトグラファーは、
撮影という入り口から色々なことを深く知ることになる。
そこがとても面白いです。
あ
アフリカでのサファリ撮影をシェアしたくて始めたブログだったことを
今思い出しましたわ。うっかりしておりました。
写真整理からになるので記事にするまで時間がかかりますが、
アフリカネイチャー撮影ブログもお楽しみに。